high land church
<< July 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 国内市販されなかった国産小型四駆 マツダX2000〈展示期間延長〉 | main | 開館31周年記念ボンネットバス試乗会の開催について【マスク着用でご来館を】 >>

戦後復興初期にトヨタ自動車工業でつくられた電気アイロン

トヨタ自動車工業 刈谷南工場製 電気アイロン

終戦直後にトヨタ自動車工業株式会社刈谷南工場の電装部門(日本電装株式会社→株式会社デンソーの前身)で製造された電気アイロンを収蔵し、展示を開始いたしました。


トヨタ自動車工業 刈谷南工場製 電気アイロン

戦時中、軍需会社に指定され航空機用発動機や冷却器などの製造を担ったトヨタ自動車工業の各工場が、民需転換を許可されたのち賠償保全施設に指定されたため、刈谷南工場の電装部門では、昭和21年(1946)から指定解除となるまでの2年間、使用制限を免れた機械設備で自動車用電装品の小規模生産のかたわら、前年から製造の電気七輪(コンロ)などに加え、電気アイロン、ラジオ受信機など様々な家庭向け器具類が製造されました。※下段に電装部門関係略史記載。
電気アイロンについては、21年に16,316個、22年に16,245個、23年5月までに2,635個(合計35,196個)生産と記録されており、このたび収蔵のものはシリアルNo.26417であることから、昭和22年(1947)に製造されたものと考えられます。
銘板から把握される仕様は、2.5A 100V 250W 4Lbs(4ポンド≒1.8kg)です。

トヨタ自動車工業 刈谷南工場製 電気アイロンの銘板

従前より所蔵しておりましたスチーム機能のない次の電気アイロン3点もこのたび展示ケースに入れ、館内で展示しておりますので、ご来館時に探してみてください!
・EDISON ELECTRIC APPLIANCE CO. INC. 1920s-1930s Hotpoint MODEL“R” Electric Iron
  型番115F61 110V 575W 5.5Lbs(≒2.5kg)
・廣島電氣株式會社 昭和10年代前半 特製アイロン 100V 270W 4Lbs シリアルNo.23716
・三洋電機株式会社 昭和30年頃 電気アイロン 型番A-10 100V 300W 4Lbs

電気アイロン コレクション

トヨタ自動車工業株式会社 電装部門関係略史(日本電装株式会社前史)

昭和18年 1943
月.日
8.− トヨタ自動車工業株式会社(以下、トヨタ自工と略記)刈谷組立工場の電装部門とラジエーター部門が中央紡績株式会社で休止状態となっていた刈谷北工場へ移転
11.3 トヨタ自工が中央紡績を吸収合併し刈谷南工場、刈谷北工場などを取得

昭和19年 1944
1.16 政府が軍需会社法によりトヨタ自工を軍需会社に指定[官報掲載1.18]
11.− 電装部門が航空機工場(←刈谷部品工場←刈谷北工場)から航空機分工場(刈谷南工場)へ移転

昭和20年 1945
8.15 終戦
9.25 GHQが乗用車の生産を禁止、復興用トラックの製造は許可されKC型を生産
10.10 軍需工場となっていた航空機工場、航空機分工場などの民需転換許可申請
10.− 進駐軍が航空機分工場(刈谷南工場)を立ち入り調査
12.8 民需転換許可、刈谷南工場における電装品や電熱器などの製造を許可
[この年、刈谷南工場で電気七輪(コンロ)2,404個生産]

昭和21年 1946
5.28 GHQが刈谷南工場、刈谷北工場などを賠償保全施設指定、機械設備の移転禁止や使用制限
[刈谷南工場でラジオ受信機330、電気ストーブ4,845、電気七輪36,442、電気アイロン16,316個生産]

昭和22年 1947
3.− BM型4トン積トラック生産開始
4.− SB型1トン積小型トラック生産開始
7.− GHQからの要請により貿易使節団送迎用にAC型乗用車50台製造(ストック部品組立)
10.− トヨペットSA型乗用車(小型乗用車)生産開始
[刈谷南工場でラジオ受信機3,007、電気ストーブ5,809、電気アイロン16,245(9月時点月産約2,000)個生産]

昭和23年 1948
3.1 刈谷南工場の賠償保全指定解除
[5月までにラジオ受信機1,787、電気ストーブ2,042、電気アイロン2,635個生産]
7.27 刈谷北工場の土地、建物について賠償保全指定解除(機械設備の解除は27年4月)
10.− 刈谷南工場の電装部門と挙母工場のラジエーター部門を刈谷北工場へ移転、電装工場と改称

昭和24年 1949
12.16 電装工場(刈谷北工場)をトヨタ自工から分離独立させ日本電装株式会社設立

【参考資料】『トヨタ自動車30年史』1967、『日本電装35年史』1984

12:00 | -