high land church
<< August 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< UD型エンジンとは、どんなエンジン? | main | NHK土曜ドラマスペシャル「とんび」 文化庁芸術祭参加で再々放送 >>

元中鉄バスのボンネットバス・ニッサンU690廃車体について まとめ

元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体引き取り作業風景 9月11日撮影
9月11日に岡山県備前市伊部の備前焼窯元より譲り受けた元中鉄バスのボンネットバス・ニッサンU690(1964年式,富士重工業)の廃車体について、当館での保管状況や車内の状況などについて紹介いたします。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体
元中鉄バスのニッサンU690廃車体は、当館収蔵車庫下の駐車場において、ニッサンU592(1959年式,北村製作所)・トヨタDB95(1964年式,川崎航空機工業)の廃車体とともに保管しております。
引き取り約1週間後に、水濡れ対策として、エンジンまわりをブルーシートで覆ったため、見苦しい姿となっておりますこと、ご了承ください。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 エンジンまわりをブルーシートで覆った後の状況

錆びて脱落していたフロント フェンダーやラジエーター シェルは、現在、車内にて保管しております。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 右側フロント フェンダー
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 ラジエーター シェルと左側フロント フェンダーの一部
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 左側フロント フェンダー

車体両側面の窓下に、中鉄バスにおいて路線運行に供されていた証である「中鉄バス株式會社」「一般」「NO.4172」の文字が残っています。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 右側面窓下の社番と社名
「NO.4172」は、中鉄バス所有時の社番であり、上一桁目の“4”が年式の下一桁目を示し、下三桁は通し番号です。木村信之氏の『続・頑張れボンネットバス』(1992年)122ページや、今年6月にやんたけバス研究所別館ブログに掲載されている同型車「NO.4167」(平成初め頃まで岡山市内に廃車体遺存)など、同型数台が同期に納車された可能性も考えられます。
また、「中鉄バス株式會社」の文字のうち、“鉄バス”の3文字が他の文字に比べて退色が進んでおり、昭和39年の納車時には、『富士重工業のバス達』(ぽると出版,2003年)151ページに収録の同型車(1963年式,社番161)のように、「中國鉄道株式會社」と記されていたものが、昭和42年4月の社名変更時に、その3文字だけが書きかえられたものと思われます。

各タイヤにも同社の社紋と通し番号が認められます。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 各タイヤに付されている社紋と通し番号

車内の座席は、すべて前向きで、右側が6列、左側が乗降口と車掌立席を挟み5列、そして最後部に5人がけという配置になっており、珍しいことに、右側の5列と左側の4列は、二人がけではなく一人がけで、最後部の座席前にガードパイプが取り付けられています。立席人数を多くとって乗車定員を増やす必要があるほど乗車率の良い路線で使用されていたのか、もしくは山間集落への荷物輸送も担うために床面積を広く確保しておく必要があったのか、購入されてから抹消登録される昭和43年11月末までのわずか4年半の間、同社のどの路線で運行されていたのか興味が持たれるところです。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 車内後部
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 天井(後部→前部)
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 車内前部
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 車内左側最前列席(二人がけ)と運転台
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 運転席まわり
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 (右側)スピードメーターと(左側)コンビネーションメーター
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 ダッシュボード右端のスイッチ・ボタン・ランプ類
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 運転席右側の装備

前輪のホイールセンターキャップや車体から脱落したエンブレム・プレートなどは盗難防止のため廃車体とは別の場所で保管しております。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 前輪のホイールセンターキャップ
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 (上側)ラジエーターグリル前面のエンブレムと(下側)フロント フェンダー側面のエンブレム
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 車体左側面乗降口後側下部に取り付けられていた「Fuji Coach」プレート

中鉄バス提供資料などによれば、現役時の車両概要は次のとおりです。
車名・型式:ニッサンU690 初度登録年(年式):1964年
車台製造者:日産自動車株式会社 車台番号:4-U690-000XX
車体製造者:富士重工業株式会社 車体型式:U690-709
原動機の型式:UD3 総排気量:3.70L 乗車定員:53人(座席数:18席)
長さ:8.16m 幅:2.45m 高さ:2.98m 車両重量:5310kg
社番:4172 登録番号:岡2い1391 抹消登録年月日: 昭和43年11月30日
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 日産自動車のプレート
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体 富士重工業のプレート

車内運転席脇の発炎筒入れの中に、同社の昭和39年8月1日改正時刻表が奇跡的に残されていました。この時刻表は、現在、当館内事務室前のガラスケースにて保存・展示しております。
元中鉄バスのニッサンU690(1964年式,富士重工業)廃車体の発炎筒入れの中に残されていた同社の昭和39年8月1日改正時刻表(表紙と路線図)

【関連前掲記事】
廃車体(廃バス)がありました(9.11)
その廃車体はボンネットバスでした(9.13)
そのボンネットバスの廃車体は、元中鉄バスのニッサンU690でした(9.16)
そもそも、ニッサンU690とは、どんなボンネットバス?(9.19)
サルベージ(9.22)
その廃車体はなぜその場所に40年も存在し続けることができたのか(9.23)
UD型エンジンとは、どんなエンジン?(10.3)
17:20 | trackbacks(0)
 

Trackback URL

http://blognews.facm.net/trackback/1237551