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<< 2月19日(日)、当館駐車場を会場に旧車イベントが開催されました | main | ハロー×ハローBC >>

マツダ ライトバスAEVA(C)

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体の引き取り作業風景 2012.2.17撮影【クリックで大きく表示】
先週の17日に尾道市御調町内より引き取り、19日の旧車イベントへ出展したマツダ ライトバスAEVA(C)について紹介いたします。
カタログ表紙写真(低速貨物様所蔵・提供)と廃車体のマツダ ライトバスAEVA(C) 2012.2.24撮影【クリックで大きく表示】
マツダ ライトバスAEVAは、1964年に発売されたキャブオーバー四輪トラックE2000(EVA32S,VA型ガソリンエンジン搭載,荷箱長13尺2トン積車)をベースに開発された25人乗りのマイクロバスです。
カタログに掲載のマツダ ライトバスAEVA(C)の二面図(低速貨物様所蔵・提供)
同年9月下旬から10月上旬に東京・晴海で開催された第11回東京モーターショーへ試作車2台が出展され、斬新なスタイルの2種の車体が話題を呼び、一部改良を経て翌1965年5月に発売されました。
『マツダニュース』第84号(1965年5月発行)に掲載のライトバス発売当時の紹介記事【クリックで大きく表示】
川崎航空機工業で製造のものがAEVA(A)・(B)、西日本車体工業で製造のものがAEVA(C)の型式で呼称され、価格はA型が145万円、C型が140万円でした。幼稚園や保育所などの送迎用に座席の仕様を変えられた幼児用車の設定もありました。
〔B型はA型のデラックス(22人乗り)や幼児用車だったようですが、型式認定を受け量産されたか否かは不明です。〕
福山市某所に遺存するマツダ ライトバスA型かB型の廃車体 2010.3.13撮影【クリックで大きく表示】
1968年9月には、前年1月に発売されたE2500ディーゼルトラック用のXA型ディーゼルエンジンを搭載したAEXA(A)とAEXA(C)が、それぞれAEVAプラス5万円の価格で追加発売され、AEVAとAEXAは、後継のパークウェイ26が発売される1972年まで販売されました。
第14回東京モーターショー(1967年開催)で配布されたマツダのパンフレットに掲載のライトバスC型とA型の写真

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体 2009.10.16撮影【クリックで大きく表示】
このたび受贈したAEVA(C)の廃車体は、当館関係者が5・6年前に所在を把握していたもので、いちご狩りやブルーベリー狩りのできる観光農園として知られる尾道市御調町の河野園芸で、物置として利用されていました。
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体 2009.10.16撮影【クリックで大きく表示】
車体両側面に、一部不明瞭ながら「興陽化成株式会社」「安佐郡佐東町川内温井」「Koyo」「自家用」「化学工業」などの文字が残っており、当初は、現在の広島市安佐南区川内(山陽自動車道 広島IC南東側付近)にあった“興陽化成”(のちの“ジェイ・エム・エス高分子”)で、従業員送迎などのための自家用車として、点検整備済ステッカーが示す1973年まで使用されていたものと認められます。
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体 2012.2.3車内片付け後に撮影【クリックで大きく表示】
同園では、カーネーション栽培を創業された1974年に、この車両を同町内の自動車店より数万円で譲り受けられ、始めの頃はエンジンをかけて移動することのできる飯場(休憩所)として利用されていました。
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体 2012.2.3車内片付け後に撮影【クリックで大きく表示】
いつの頃からか、園芸用具類の物置に利用されていましたが、このたび来園者用駐車場の拡張に伴い撤去される旨の連絡をいただき、当館へご寄贈くださる運びとなりました。
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体 2012.2.24撮影【クリックで大きく表示】
農園の南側を通る県道から見える位置に置かれていたため、鉄資源価格の高騰期に撤去されることなく、今日まで残されていたことが奇跡と思える廃車体でした。
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体 2012.2.24撮影【クリックで大きく表示】
マツダ ライトバスAEVA(C)の主要諸元は次のとおりです。
 車台製造者:東洋工業株式会社 車体製造者:西日本車体工業株式会社
 車両型式:AEVA(C)
 車台型式:EVA32〔四輪トラックE2000の13尺2トン積車と共通〕
 長さ:5,985mm〔A型は5,995mm〕 幅:2,050mm〔A型は2,025mm〕
 高さ:2,320mm 軸距:3,095mm 最小回転半径:6.4m
 車両重量:2,520kg〔A型は2,550kg〕 乗車定員:25人
 原動機の型式:VA〔T2000・D2000・E2000と共通〕
 総排気量:1,985cc〔水冷直列4気筒OHV 内径82mm×行程94mm〕
 最高出力:81ps/4,600rpm 最大トルク:15.5kg-m/2,000rpm
 変速機:前進4段・後退1段 最高速度:100km/h
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体のコーションプレート 2012.2.3車内片付け後に撮影

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体の車内 2012.2.3撮影【クリックで大きく表示】

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体の車内 2012.2.3撮影【クリックで大きく表示】

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体の運転席まわり 2012.2.24撮影【クリックで大きく表示】

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体のメーターパネル 2012.2.3撮影【クリックで大きく表示】

マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体のVA型エンジン 2012.2.24撮影【クリックで大きく表示】

※ 当面、大型バス駐車場にて保管・展示しておりますので、ご来館時にどうぞご覧ください。なお、事故防止などのために乗降口の扉を閉めておりますので、車内の写真撮影などを望まれます方は、どうぞ館員にお声がけください。

* この車両をご寄贈くださった河野園芸の‘いちご狩り’について、中国新聞(備後本社版)に昨日折込みのフリーペーパー『中国新聞メセマガ』vol.310で詳しく紹介されています。備後地域にお住まいの方は、『メセマガ』をご覧になって、訪れられてはいかがでしょうか。

【参考文献】
『マツダニュース』第81号(1964年11月発行)
『マツダニュース』第84号(1965年5月発行)
「マツダ ライトバス」カタログ(低速貨物様所蔵・提供)
『自動車ガイドブック』第12巻(1965-66年版,1965年10月発行)
『1920-1970東洋工業五十年史−沿革編−』(1972年1月発行)
『国産車60年代シリーズ 1960年代のバス』(車史研,1987年8月発行)

【関連前掲記事】
この車は何でしょう?(2012.2.16)
‘とある廃車体’を引き取りました(2012.2.17)

【おまけ】T2000(TVA32S,1968年式)とのVA型エンジン搭載車2台並び
マツダ ライトバスAEVA(C)廃車体と三輪トラックT2000(TVA32S,1968年式)とのVA型エンジン搭載車2台並び 2012.2.25撮影【クリックで大きく表示】
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